お子様の鯉のぼりを見上げる微笑みに満足感を覚え、ポール設置経験60回を超える私がパイル方式のポールを使って、実際にお客様の庭先での作業風景をもとに説明いたします。
写真を見て『え〜難しそう!』と思うかもしれませんが、2年目からは、めっちゃ楽なので最後までお付き合いお願いします。
のちのちのためのセメントの二層構造
よいしょっ!とポールを起こしても反対側へは倒れない仕組みになっています。「
一昔前に鯉のぼりを揚げられたお客様はたぶん、鯉のぼりはたいへんだったと言われます。しかし、今の鯉のぼりはポールや金具も進化しているのでご紹介します。
特徴その1 一人でポールを揚げられる。(8mまでなら)
特徴その2 強風が吹く前に一人で下ろせる。(安心して眠れる)
特徴その3 使わない期間に基礎が錆びない。(金属類は保管できる)
特徴その4 補助ロープがいらず、どの方向の風にもなびく。(ベアリング付)
例えばこんな敷地があるとしましょう。×印はポールの基礎の部分です。→は風の強い時、ポールを倒して置くスペースです。グレーの部分には道路と電信柱がありますから、車の方に基礎をもってくる事も考えられます。また、8mのポールを6mにしたり、一つ小さめな鯉に変更したり、スタンド式にして移動させる方法もたくさんあります。
用意するものは先のとがったスコップと小さいスコップ。それとバリ(てこの原理で石を取る)があれば仕事がはかどります。
初めはちょっと大きめの穴を掘るようにします。奥の方にいくとスコップが入らなくなって、うまく土を出しづらくなるよ!
ステパイ(樹脂のパイプ)の長さよりも、ちょっと余分に穴を掘りましょう。
75cmのステパイルなら80cmあれば大丈夫ですよ!
底の方は狭くても問題ありません。下にいくほど、小さいスコップが活躍します。
お客様が手伝ってくれたのですが、ポケットの小銭が穴に。
500円玉が~~~。
左の写真がポールの基礎とステパイルをセットして仮置きした状態です。
白い三本の基礎部分をステパイルにセットした状態で位置決めします。
グレーのステパイルだけはダメですよ!
このポールには水平器が付属されているので重りの付いた糸が菱型の金具の中心にあれば真っすぐにセットされていることになります。
穴を掘った時の出てきた石を砂利代わりに上と下で二重構造にすれば頑丈になります。
今回のお客様の土は固く、拳以上の石も多いのでセメント工事は不要と判断しました。海の近くの砂浜系や田んぼ近くの柔らかい泥系などの敷地はセメントがオススメです。また、いずれ家庭菜園や畑をしたい事もあるので上と下の二層構造でセメントするのも手だと思います。
基礎部分をスコップや足裏で十分固めたら、基礎部分にポールを専用のボルトでしっかりと固定していきます。(8mのポールだと4本繋ぎ)
セメントした場合は 1,2日放置した方が良いと思います。
ポールの根元(基礎側)とポールの先端(矢車側)に両方、ベアリング滑車が付いています。この滑車は回転式なので風の方向によって向きが変わります。
また、ポールの軽さにビックリしますよ!
矢車は前の日の夜に組んでおけば作業がスムーズになります。
ペンチ一つあれば矢車は組立できます。
プラモデルより簡単です。
上の滑車に通したロープを大きな輪にしておいてください。
鯉のぼりを付ける口金具は後からでもできます。
さてポールを起こしましょう。男性なら8mまでなら楽勝で起こせます。
あとは、鯉のぼりに口金具をつけてロープに順番に均一の間合いをとって国旗掲揚といっしょの要領で鯉のぼりを上に揚げます。これで完成です。
こちらの仕様はポール8m 鯉のぼりは3m
鯉のぼりシーズンが終わると基礎部分とポールを片付ければ、庭もスッキリした状態になります。
杭式の場合は杭の上部先端に鉄製のカバーを付けて、大ハンマーで30cmぐらい残すぐらいまで打ち込みます。
後は30cmぐらいの出た部分にポールをボルトで止めます。
パイル方式のように倒しておけるタイプも発売されています。
土の中に水道管なども潜んでますのでちょっと調べてくださいね。