井波彫刻は富山県を代表する伝統工芸です。富山県西部地方の井波周辺の彫刻会員工芸士が木の買い付けから何ヶ月もかけて、木の持つ風合いを大事に彫刻刀で形にしていく木彫技術です。
昔からランマ、衝立、仏像などの製作技術をここ半世紀、天神様という題材に取り組んで頂いております。是非、丹念につくり続けている木彫天神様をご来店の際に お確かめ下さい。
木彫天神様の材質は『ケヤキ』『クスノキ』『ヒノキ』『サクラ』がありますが、木目が均一で美しく光沢を放つ特性から 現在では『ケヤキ』が主流となっております。
『ヒノキ』の天神様も流れる木目が優雅ですが、 『ケヤキ』も『ヒノキ』も非常に固く職人泣かせの木材です。
早速、製材所で買い付けてきたそうです。この木目が均等でなめらかだ!と説明してもらったが、どこが滑らかなのかはわからなかった。
産地は五箇山の奥の寒冷地で育った『ケヤキ』が年輪がきれいで反りが少なく優等生らしいです。
よくお客様から木彫は割れるのでは?とご質問を受けますが、右の写真のようにチェンソーでカットした状態(荒削り)で半年以上、寝かせ保管してあります。
これで割れないと判断したものから、荒削りが始まります。
彫刻刀の大きさもいろいろで、はじめは特大サイズ。顔の目の部分になってくると極細の特注品でその数も40本を超えます。また、『ケヤキ』や『ヒノキ』は固い木材ですから、すぐ彫刻刀が切れなくなるそうで、すぐ研磨器にかける事になります。
先生の作業場に行ってみると、可愛らしい猿を彫っておられました。ある時は出展用の等身大の女神像も製作します。
奥に見えるのが先生に頼んでいる当店の天神様です。かっこよく、なりますように・・・。
左が『ヒノキ』右が『ケヤキ』
木目も左は『木表』右は『木裏』です。
『木表』は樹皮側が腹側で木目が雲のような模様になり、『木裏』は樹皮側が背中側となり円のような模様での年輪の中心がおへそに配置されるように合わせます。
おへその中心に木目がくる『木裏』だけが木彫ではありません。
かやの木などの木目の薄い材料で、木表で彫ると体には服のような木目が現れ、顔は優しい表情になります。
尺二サイズの木彫天神ですと、前飾りの方ばかりが目立ってしまうので折敷タイプの前飾りをご用意いたしました。
木彫天神様の場合は、日の出の掛軸といっしょに掛けて頂ければ より一層、天神様が引立ちます。
木彫 • • • 尺三(本体横幅 約38cm)
掛軸 • • • 尺五(幅61cm高190cm)
床の間 • • • 幅125cm 奥行75cm
床の間の前側には折敷タイプの前飾りがバランスよく配置できます。ぼんぼり付きの前飾りもセットできます。
お歳暮時期に先方様(嫁ぎ先)にお届けされる場合は水引きをして納品させて頂きます。
12月の雨、雪などを想定して、水引きが濡れないようにビニールもおかけしますので、1週間ほどかかりますので、ご了承ください。
井波彫刻は富山県の伝統工芸品です。天神様に限らず、井波伝統工芸士が作る彫刻には左のステッカーが付属されております。また、工芸師番号も登録されています。最近、海外輸入の天神様を井波彫刻と偽っている場合もありますので、ご注意の程よろしくお願いいたします。