お正月の準備といってもなかなか忙しくて時間をかけてできるもんではないですよね!今回はこの点も含めて説明いたします。
お正月にお迎えする年神様(としがみさま)は年の始まりにやってこられる神様で昨年の感謝の気持ちと「今年も恵みがありますように」また「一年間、家族全員 幸せでありますように」と願う気持ちが今のお正月の風習となりました。
天神様はいつも見守ってくれているお子様の守り神でもあり、新しい一年の「無病息災」「誠実な子でありますように」と願い、正月に感謝の気持ちを込めて、天神様にお供えをして休んでいってもらいます。
年神様は門松と神棚を目印に舞い降りてこられます
お正月にお迎えする年神様(としがみさま)は遥か山々から門松(一番上のイラスト)やしめ縄を目印にその家に舞い降りてこられると言われています。
上のイラストは伝統的な鏡餅の飾り方ですが、天神様がある無いに関わらず、正月はこんな風に飾っていたのではないでしょうか?
そのため年神様も天神様も同じ正月の期間のため、いっしょのお供え方になってしまったのではないかと思われます。
天神様にしてはいけないということではありません。
現在、一般的な天神様のお供え例
ちょっと一つ上の伝統的な鏡餅のイラスト(伝統的なお供え)から比べると物足りない気もしますが、「鏡餅」「みかん」「昆布」は正式なお供え物となり、それに「お酒」を加えた一般的な三つの三宝を使ったお供え方となります。
更に左右に「ぼんぼり」も飾るとより豪華になります。
お餅のかわりにお米をお供えする
お餅メーカーさんには叱られそうですが、「お餅」のかわりに「枡」(ます)に炊く前のお米を入れても良いということです。正式にはお餅のかわりは、小豆(あずき)と餅米らしいのですが、用意するのが大変でしたら白米でもかまいません。
三宝が無ければ床の間に置いてある花台(黒い長方形の足付台)で「酒」「お米」「塩」でも良いです。
地元の収穫をありがたくお供えする
北野天満宮さんにお問い合わせしたところ、各三方に「鏡餅」「お酒」「塩、水」「野菜」「鯛」などをお供えするようで季節によって、内容が異なるそうです。(置く順序があるらしいですが) 例えば一般的な鯛が地元で獲れた鯉になる時もありますし、その時の旬の野菜を彩られるそうです。
北野天満宮さんも太宰府天満宮さんも毎月25日の御縁日や儀式もありますし、行事やお祭りもたくさんありますからね。
鏡餅(かがみもち)
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昆布(こんぶ)
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串にさした干し柿(ほしがき)
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裏白(うらじろ)
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魚とするめイカ
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四方紅と御弊(しほうべに、ごへい)
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徳利とお酒(とっくり、さけ)
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A お供えする器や三宝によってお餅の大きさも変わりますが、昔の尺(30cm)の三宝でしたら、直径30cmの鏡餅ですし、八寸の三宝でしたら直径20cmの二段重ねとなります。
なぜ二段重ねになったかは、わかりませんが、室町時代の武家では正月に甲冑(鎧)を床の間に置いて、その前に二段重ねの餅をおいたことで具足餅(甲冑のことを具足といいます)と呼ばれ、今の形になったといいます。
また、一升二号のお餅をお供えすることで十二分に(じゅうにぶんに)という意味もあると聞きました。
色については白色のお餅ですが石川県のように上は赤色、下は白色の餅を飾る地域もございます。お餅を食べないご家庭ですと餅のかわりに「枡」(ます)に炊く前のお米を入れても良いということです。正式にはお餅のかわりは、小豆(あずき)と餅米らしいのですが、用意するのが大変でしたら白米でもかまいません。
A 年神様の鏡餅を毎年、ご用意されているご家庭は天神様が来られたからといって、二つは、必要ありません。年神様の豪華な鏡餅ひとつで大丈夫です。
A そのお住まいの地域の用意できるもので大丈夫ですし、その地域の風習にお任せします。海の幸で一番簡単に手に入るのは昆布ですし、海が無く川に近い人は魚の「ます」になりますし、山の幸で言えば「山いも」が代表です。野の幸は「大根」「ほうれんそう」がお供えでは多いです。
基本的に天神様でいえばお餅、昆布、みかん、で完璧です。天神様の三種の神器ってとこですかね(笑)
A 12月25日から出される方でしたら、12月25日 正月三ヶ日 1/25日は新しいお酒をお入れください。(天神様が来られた日と正月、見送りの日) 瓶子に半分以下ぐらいで香りを楽しんでもらう程度で、自分がおいしいと思うお酒でいいということです。(天神様にお薦めする感じ)
A カビが生えた餅はどうすれば? とよくお問い合わせがありますがカビが生えたものは仕方ありません。カビが生えた所は切って捨てるしかないです。残った餅は料理で使ってください。
お酒は神にお供えする事により御神酒となって、そのお神酒を頂くことにより神の力をわけてもらえるといいます(餅も)。同様に料理で使って下さい。
そのため、たくさん瓶子にお酒を入れるとその都度、料理に困りますから少なめで!飲めない人は「ごめんなさい」して土(庭)などに戻してあげてください。
A 誠にいい質問です。私もそう思いました。宮司様に聞くと、どんな人でも神様に受け入れてもらえる資格を持ち、私たち人間の祈りをいい方向に導いてくれる存在であり、人間のいろんな悩みを聞いてこられた、心のよりどころでもある神様がお供え物ぐらいで取り合いするような次元の低い方ではないということです。楽しくお酒を飲みかわしている事でしょう。という事です。
A 地域や風習によっていろんなお供え方がありますから、どれがあっていて、どれが間違っているかなど無いということです。天神様にごちそうするわけですから、気持ちの問題です。お酒も酒では無くビールを飲んでもらいたいと思えばビールでもいいし、だし昆布よりもとろろ昆布の方がいいと思えば、とろろ昆布になります。
例えばびっくりすると思いますが、鏡餅の上に伊勢エビを置いていたら、どう思います?でも実際は室町時代は本当にお供え物としてありましたし、今でもしている地域や人がいますから、結局はその人の気持ちの問題です。一つの県でも東と西でもお供え方が違うという事で納得してください。
A はい 消耗品なのでご用意してあります。左右セットで3,380円です。
※近年、竹細工の職人が急激に減少しています。ほとんど、おられません。
加工賃も値上りし、ひと昔前と比べると1,000円高くなっています。申し訳ありません。
A はい、宮司様にお聞きしたところ、天神様の場合、子供の守り神みたいな存在ですからねと言われた後、四十九日と納骨が終わるまでは 天神様をお飾りになるのは遠慮された方がよいのではとのことです。
そのあとは掛けられても大丈夫ですが、もし一年間は喪に服したいというお気持ちでしたら、その気持ちを大事にして下さいとのことです。
このページを作るにあたって、神道の知識がぜんぜんない私にとって お客様にご質問されても答えにくい分野でしたが、北野天満宮様、太宰府天満宮様、地元宮司様の「天神様の風習を大事にして下さい」と親切丁寧なご指導により教えて頂き大変、感謝しております。ありがとうございました。