『鎧着初』よろいきぞめ
それは、元服時期の男の子に初めて鎧兜(具足)を着用させる室町時代から続いた日本の儀式です。わが子の無事や活躍、世継ぎを祝う風習は 今も形を変え、引き継がれています。
男の子誕生には、身の安全を守る強靭さ。災難をすりぬける軽快さ。縁起を担ぐ吉祥装飾。
一打入魂の心意気が感じる職人達の技の五月人形を是非、愛児堂でお確かめください。
有名甲冑師の商品をはじめ、2フロアで約140セット展示
営業時間は朝10時から夜8時まで。お仕事の後でも、ゆっくりご覧になれます。
無理を言って工房内に潜入させて頂きました。
兜や鎧の片付け方や注意点などを紹介しています。
全国各地の博物館や宝物館で、国宝、重要文化財などの実物から、寸法表などをコピーさせてもらい、その当時の材質を調べ、模写の概算を決め、ハンドメイドで仕上げていきます。獅子噛部分は木彫で仕上げています。
右の写真は武田信玄 諏訪法性の兜の寸法表
1種類につき、年間1〜2つの生産なので、使い回しのパーツが一切ありません。そのため安くはありませんが違いのわかる逸品です。製造現場を動画でご説明しています。
※ダイキャスト製法や金型鋳造は使用しておりません。
店内一階の右奥に展示しております。
江戸甲冑は熟練した技を必要とし芸術的要素を備え、製造過程の主要部分が手であり、伝統的に使用されてきた原材料で100年以上前から続いている技法によって製造されています。
江戸甲冑を長年引っ張ってきたパイオニア的な存在の甲冑師の品も展示しております。
残念な事ですが、完成数も減少の一途をたどっています。愛児堂は、だからこそ伝統を守り伝える補助的な役割として思っています。
店内一階の中央付近に展示しております。
京都で生まれた『京甲冑』には京都ならではの手法があります。鉢裏をのぞいてみましょう。
和紙をかしめて厚みを出し、胡粉を塗込んでから表に本漆を塗るまでが下地。そのあと、本金箔を箔押しして仕上がります。
見えない部分の鉢裏も和紙を裏打ちしたちりめん布に一針一針刺子を施してあります。
右の写真の鍬形(角みたい)に彫物が見えますでしょうか?
これは4mmぐらいの紋様が鍬形の面積に目いっぱい一つづつ手作業で刻印し本金鍍金します。そして鍬形を仕上げた後、加工、調整して鍬形台に装着しますので、一切ガタがありません。
現代的でハイセンスな兜たちです。鍬形に龍の装飾を取り付けてあり、屏風や飾り台のトータルデザインにも力がはいります。
各パーツの色使いも斬新で兜の下の袱紗(ふくさ)も兜に合わせた柄にチョイスされています。
ご紹介するのは ほんの一部ですが、一階、二階展示スペースで約140点 取り揃えていますので是非、皆様のお越しをお待ちしております。
やっと待ちに待った広岡永豊先生の大きめ(と言っても13号ぐらい)の兜が入荷しました。
生産数が絶対的に少ないので、仕方ないと思ってましたが、待っていたせいか、輝きが違~う。鍬形も肉~厚ぅ。小札も黒光り~ぃ。お櫃も重たくて重厚感 満載です。
そんなに長いと不安定だと思われがちですが鍬形に合わせて鍬形台を制作してますから、兜を横にゆすっても、びくともしない造りですよ。
江戸甲冑にせよ、京甲冑にせよ、鍬形にあわせて台座を一つ一つ作るのは基本です。
飾る場所が ……と言われますが、これはいかがでしょうか?
わずか28cm四方の面積でお部屋の壁側に設置すれば、まるでギャラリー風の飾り付けが完成します。また、季節によって飾るものを変えてみても楽しいと思います。
このマホガニショーケースにはクオリティの高い、別所実正さんの本格派の長鍬形兜をセットしました。
ガラスケース枠部分(立方体)だけでも飾る事も可能で、照明を灯せばギャラリーのような雰囲気を一層醸し出します。裏面は棚になっており、兜を収納できます。
外寸寸法 W28cm×D28cm×H118cm
(裏面にコンセント有り)
兜、弓太刀、お櫃など、すべて渋いブロンズ系で統一してあります。
男らしさの中にも、優しさという要素の『華』 が醸し出す一品です。